認知症の親にGPSを持たせたい——徘徊対策と選び方を本気で調べた

高齢の親がGPSキーホルダー端末を持ち、離れて暮らす子がスマホで位置を確認して安心するシーン

情報は2026年6月時点のものです。各サービスの料金・仕様・対応エリアは変更になる場合がありますので、ご利用前に必ず公式サイトでご確認ください。

2024年、認知症またはその疑いを理由に行方不明届が受理された人数は全国で1万8,121人にのぼりました(出典:警察庁「令和6年における行方不明者届受理等の状況」)。2012年の統計開始時と比べるとほぼ2倍の水準で、高止まりが続いています。行方不明後に死亡が確認された方の約8割は、最後の目撃場所から5キロ圏内で発見されているというデータもあります(同出典)。「遠くには行けないはず」という思い込みが、発見を遅らせることがあります。

こうした現実を踏まえると、見守りGPSは「念のため」ではなく「具体的な一手」として検討に値するツールです。このページでは、認知症の親への見守りGPSの選び方、主要サービスの特徴比較、そして親が嫌がらずに持ってもらうための工夫をまとめています。

目次

認知症の徘徊・行方不明、その現実を知っておく

警察庁が2025年6月に発表した「令和6年における行方不明者届受理等の状況」によると、2024年(令和6年)に認知症またはその疑いを理由に行方不明届が受理された人数は全国で1万8,121人にのぼりました(出典:警察庁「令和6年における行方不明者届受理等の状況」)。

この数字は統計を取り始めた2012年の約2倍にまで増えており、依然として高水準が続いています。また、行方不明後に死亡が確認された方のうち約8割が、最後に目撃された場所から5キロ圏内で発見されているという報告もあります(同出典)。「遠くまで行ってしまうはず」と考えていると、近くの川や水路で……という悲しい結果につながることも少なくありません。

GPSは「いなくなってから探す」ための道具ではなく、「早期に居場所を把握し、悲劇を防ぐ」ための手段です。この認識を家族全員で共有することが、まず最初の一歩です。

子ども向けGPSと高齢者向けGPS、何が違う?

「子どもの見守り用として売られているGPSを親に使えないか」と思う方も多いでしょう。実は、多くの見守りGPS端末は子ども・高齢者の両方に対応しており、機能面での大きな差はありません。ただし、認知症の親に使う場合は次の点を意識すると選びやすくなります。

  • 充電頻度:認知症の方ご本人が充電できないケースも多い。バッテリーが長持ちする端末を選ぶと、家族が充電に訪問する手間が減ります。
  • 複数人での位置共有:離れて暮らす兄弟姉妹や配偶者など、複数のスマホで同時に確認できるサービスが安心です。
  • シンプルな操作性:本人が操作しなくてよいタイプ(つけっぱなしでOK)の方が、認知症の方には向いています。SOS通知ボタン付きも有用ですが、押し間違いが多い場合は逆効果になることも。
  • 持たせやすいサイズ・形状:小型・軽量で目立たないこと。キーホルダー型やお守り型は親御さんが「監視されている」と感じにくい形です。

逆に「通話機能」「子どもへの声かけ」など、シニア向けには不要な機能が多いサービスもあります。余計な機能を省いてシンプルに使えるかどうかも確認ポイントです。

高齢者の見守りGPS——主なサービスの特徴比較(2026年6月時点)

現在、日本国内で主に使われている見守りGPSサービスをまとめました。料金・仕様はいずれも変更の可能性がありますので、契約前に必ず各公式サイトでご確認ください。

サービス名 運営 タイプ 主な特徴 月額目安(税込)
まもサーチ3 IoTBank(+Style) 小型GPS端末 コンパクト・IP65防水防塵・バッテリー最大2か月・月額/年額プラン選択可 528円〜(要確認)
みてねみまもりGPS mixi 小型GPS端末 利用者数No.1をうたう・日本の測位衛星「みちびき」対応・バッテリー最大2か月・高齢者向けページあり 528円〜(要確認)
あんしんウォッチャー KDDI(au) 小型GPS端末 GPS+基地局+Wi-Fiの3点測位・最大9人で共有・バッテリー最大2か月・au以外のスマホも可 539円〜(要確認)
みまもりGPS(旧:どこかなGPS) ソフトバンク 小型GPS端末 2周波GPS対応・IP67防水防塵・最大11台のスマホで共有・ソフトバンク以外のスマホも可 528円〜(要確認)

月額はいずれも500〜550円前後が相場ですが、初月無料・年額割引・キャンペーン等により実際の負担額は変わります。端末本体価格(5,000〜8,000円前後)も含めたトータルコストで比較するのが賢明です。各サービスの最新料金・仕様については必ず公式サイトでご確認ください(上記は2026年6月時点の一般的な情報をもとに記載しています)。

各サービスのユーザー評価で共通して挙がる傾向として、バッテリーの長持ち(最大2か月)は好評で、認知症の親への使用では「月1〜2回の訪問時にまとめて充電できる」点が特に評価されています。一方で、建物内・地下・電波の弱い場所では測位精度が落ちるという指摘は複数のサービスに共通しており、「実際の位置と数十メートルズレることがある」「屋内で止まっているとき場所の特定が難しかった」という声も見られます。また、エリア通知機能は誤検知が出るケースもあるため、通知範囲の設定は余裕をもって広めにするのがおすすめです(出典:まもサーチ3・みてねみまもりGPS 各サービスのユーザーレビュー・口コミ/2026年6月時点)。

高齢の親がGPS端末をバッグにつけて外出し、離れて暮らす子がスマホで位置情報を確認して安堵するシーン

実際に使う前に確認したい5つのポイント

どのサービスを選ぶか迷ったとき、「ここは外せない」と感じるチェック項目です。

  • ①バッテリー持ちと充電頻度:「充電して」が伝わらないケースも多い。月1〜2回の訪問で充電できる「最大2か月バッテリー」タイプが管理しやすいです。
  • ②測位精度と更新頻度:高頻度更新はバッテリーを消耗します。普段は省エネ、いざというときは高頻度に切り替えられるか確認を。屋内での精度差も要チェック。
  • ③複数家族での共有機能:離れて暮らす兄弟姉妹や配偶者も同じ端末を確認できると、見守り体制が分散できます。共有人数はサービスによって異なります。
  • ④エリア通知・移動履歴:自宅周辺に安全ゾーンを設定し、出たら通知が届く機能は徘徊対策に有効です。移動履歴が確認できるサービスなら後から状況を把握できます。
  • ⑤トータルコスト:月額500〜550円前後が主流ですが、端末本体代(5,000〜8,000円前後)を含めた初年度費用で比較するのが現実的。年額プランの方が割安なケースもあります。

認知症の親にGPSを「嫌がられず」持たせる工夫

「親がGPSを嫌がりそう」という不安は、多くの方が抱えます。「監視されている」と感じさせてしまうと、隠したり外したりされてしまいます。大切なのは、本人の尊厳を守りながら安心をつくることです。

「お守り」として渡す

「交通安全のお守りだよ」「家族みんなに持ってもらっているお守りだよ」という形で渡すと、抵抗感が下がります。お守り袋にGPS端末を入れてしまう方法も、実際に試されている方が多いようです。

キーホルダー・バッグのアクセサリーとして

外出時に必ず持つバッグやポーチにキーホルダー型でつけておけば、「GPSを持ってほしい」というより「バッグのアクセサリー」として自然に身につけてもらえます。

いつも履く靴に装着

靴のインソール部分にGPS端末をセットするタイプのサービスや、靴裏の専用スペースに入れる方法もあります。靴を脱いで帰ってきたときに充電するサイクルが作りやすいのもメリットです。

「見守られている」ではなく「安心のために」と伝える

本人に話せる場合は、「私がとても心配だから、少しだけ安心させてほしい」という言い方が有効なことがあります。「あなたのためだよ」より「私が安心したいから」の方が、受け入れてもらいやすい場合があります。

それでも難しい場合は、いくつかのサービスで案内している「靴型」「リュック取り付け型」「専用ポーチ」なども活用を検討してみてください。認知症の程度によって合う方法は異なるので、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみるのも一つの方法です。

GPSだけに頼らない——組み合わせで安心を重ねる

GPSは万能ではありません。バッテリーが切れた、端末を置いていった、建物の中で電波が届かない——こうした「盲点」が生じることは十分にあります。GPSはあくまで見守りの一手段。他の方法と組み合わせることで、安心の精度は上がります。

たとえば、室内の異変を検知するセンサーと組み合わせると、「外に出た」「帰ってきた」の把握もしやすくなります。Wi-Fiや電源を必要としない見守りセンサーについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

Wi-Fi不要の見守りセンサー——電波が届かない実家でも使える方法

また、カメラを使った見守りも有効な手段ですが、「親がカメラを嫌がりそう」という方には、こちらの記事が参考になります。

見守りカメラの設置と使い方——工事不要で始める方法

選ぶ前に知っておくこと、選んだあとにできること

認知症の親にGPSを持たせることは、「監視」ではなく「もしものときの備え」です。バッテリーの持ち、家族との共有機能、月額コスト、そして何より「親が嫌がらずに持ってくれるかどうか」——これらを総合的に考えて選ぶことが大切です。

主要サービスはいずれも機能的には大きな差がなく、月額500〜550円前後という価格帯も揃っています。選ぶなら「家族がアプリを使いやすいか」「端末を自然に持たせられるか」という実運用に近い視点で比べるのが、使い続けるうえで重要だと思います。

まずは各サービスの公式サイトで最新情報を確認し、無料キャンペーンや初月無料の期間を活用して試してみることをおすすめします。

※各サービスの料金・対応エリア・仕様は変わることがあります。契約前に必ず公式サイトでご確認ください。

※本記事にはプロモーションが含まれています
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この記事を書いた人

40代会社員。離れて暮らす高齢の親が心配で、見守りグッズ・宅食サービス・便利家電を片っ端から調べて試しています。専門家ではありませんが、同じ悩みを持つ方の判断材料になればと思い、調べたこと・使ってみた感想を正直に発信中。

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