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親の介護や医療に、これからいくらかかるのだろう——離れて暮らす親のことを考えると、お金の不安はなかなか言葉にしにくいものです。この記事では、親の介護費・医療費の負担を軽くする公的制度の基本と、「FP(ファイナンシャルプランナー)の無料相談」をどう使い、どう選べばいいかを、公式情報と口コミを調べて整理しました。特定の保険商品を勧めるものではありません。
まず知っておきたい「負担を軽くする公的制度」
介護や医療のお金が心配なとき、最初に確認したいのは、民間のサービスより先に「公的な制度でどこまで負担が軽くなるか」です。代表的な3つを押さえておきましょう。なお、金額や区分は所得・年齢などで異なり、改定もあるため、最新の内容はお住まいの窓口や厚生労働省のページでご確認ください。
| 制度名 | 対象 | ざっくりした内容 |
|---|---|---|
| 高額療養費制度 | 医療費 | 1か月の医療費の自己負担が上限を超えたら、超えた分が支給される |
| 高額介護サービス費 | 介護費 | 1か月の介護サービスの自己負担が上限を超えたら、超えた分が支給される |
| 高額医療・高額介護合算療養費制度 | 医療+介護 | 1年間の医療と介護の自己負担を合算し、基準額を超えた分が支給される |
医療費の負担を抑える「高額療養費制度」
高額療養費制度は、1か月(同じ月内)に医療機関などで支払った自己負担が一定の上限額を超えたとき、超えた分が支給される仕組みです。上限額は年齢(70歳以上かどうか)や所得区分で決まり、直近12か月に何度も上限に達した場合に負担がさらに軽くなる「多数回該当」などの仕組みもあります。
この制度は、2026年(令和8年)8月に月額の自己負担上限額が見直され、あわせて1年単位の上限額(年間上限)が導入されました。さらに2027年(令和9年)8月からは、所得区分の細分化が予定されています(2026年10月時点)。具体的な上限額は所得・年齢で異なるため、最新の金額は厚生労働省のページでご確認ください。
介護費の負担を抑える「高額介護サービス費」
高額介護サービス費は、1か月に支払った介護保険サービスの自己負担が、所得に応じた上限額を超えたとき、超えた分が後から支給される仕組みです。2026年10月時点で厚生労働省が示している月々の上限額(世帯)の目安は、次のとおりです。
| 区分(おおまかな目安) | 月々の上限額(世帯) |
|---|---|
| 市町村民税非課税の世帯 | 24,600円(一部は個人15,000円) |
| 課税所得380万円未満(一般的な区分) | 44,400円 |
| 課税所得380万円〜690万円未満 | 93,000円 |
| 課税所得690万円以上 | 140,100円 |
※上の金額は世帯の月額上限のおおまかな目安です(2026年10月時点)。くわしい区分や個人単位の上限、生活保護受給世帯などの扱いは、厚生労働省のページでご確認ください。
医療と介護が重なったら「高額医療・高額介護合算療養費制度」
1年間(毎年8月1日〜翌年7月31日)の医療保険と介護保険の自己負担を合算し、所得区分ごとの基準額を超えた場合に、超えた分が支給される制度です。医療と介護の両方が重なる世帯の負担を抑えるためのもので、基準額は所得区分で異なります。該当しそうなときは、最新の基準額を厚生労働省のページやお住まいの窓口でご確認ください。
介護保険のサービスを使うには、まず要介護認定が必要です。申請の流れは要介護認定の申請方法にまとめています。
それでも不安が残るとき、FPの無料相談で何を相談できる?
公的制度を確認しても、ご家庭ごとに「具体的にどのくらい足りないのか」「これからの家計をどう組み立てればいいのか」までは、ご自身だけでは整理しづらいものです。こうしたときに活用できるのが、FP(ファイナンシャルプランナー)の無料相談です。
FPの無料相談で相談できることの例は次のとおりです。
- 親(や自分)の収入・年金・支出・資産の全体像を一緒に整理する
- 公的制度(高額療養費・高額介護サービス費など)の使い方を確認する
- 介護・医療にかかりそうな費用の見通しと、支出の優先順位を考える
- 将来の資金計画の立て方を相談する
あくまで「お金の全体像を一緒に整理してもらう窓口」です。特定の保険商品を勧めてもらう場ではない、という点を押さえておくと、相談を落ち着いて活用できます。
FP無料相談を使う前に準備しておくこと
相談の時間を有効に使うために、次の3つをざっくりでよいので用意しておくと、話がスムーズです。
- 親(自分)の収入・年金・おおよその資産
- 医療・介護の現状(通院状況、要介護度など。わかる範囲で)
- 「何を解決したいか」(例:介護費の見通しを立てたい、家計を見直したい)
親の介護保険の区分がまだ決まっていない場合は、要介護認定の申請方法もあわせて確認しておくと、相談で具体的な話がしやすくなります。
相談先の選び方|FPだけでなく公的窓口も
お金の相談先は、FPの無料相談だけではありません。まず最初の相談先として、公的な窓口も活用できます。
- 地域包括支援センター:介護の相談全般の窓口です。介護保険サービスや費用のこと、今後の進め方を無料で相談できます。
- 市区町村の窓口(介護保険課・国民健康保険/後期高齢者医療の窓口など):高額療養費・高額介護サービス費などの制度の手続きや、該当するかどうかの確認ができます。
公的窓口で制度を確認したうえで、「家計全体の組み立て」まで相談したいときにFPの無料相談を使う、という順番だと、ムダなく進められます。介護保険の相談は要介護認定の申請方法もご参照ください。
FPの無料相談を選ぶときは、次の点を見ておくと安心です。
- 特定の金融機関に偏らない、中立的な立場か
- 相談員の資格(FP技能士・CFP・AFPなど。日本FP協会の情報が参考になります)
- 対面・オンラインなど、相談しやすい方法を選べるか
- 「なぜ無料なのか」の仕組みを理解しておく(次章で解説します)
無料のFP相談サービスの一例として、オンライン相談にも対応しているものがあります。
※上記は無料相談サービスの一例です。相談するかどうか、どの制度や方法を使うかは、公的窓口の情報も確認したうえでご判断ください。
FP無料相談の注意点
FPの無料相談を使うときに、知っておきたい点があります。無料相談の多くは、保険など金融商品の仲介・販売によって運営費用がまかなわれています。これは悪いことではなく、無料で相談できる仕組みの一部ですが、相談の流れで商品の提案を受けることがある、という前提は知っておくとよいでしょう。
そのうえで、次の点を意識すると安心です。
- その場で契約しない:気になる提案があっても一度持ち帰り、家族とも相談してから決めましょう。
- まず公的制度を確認する:高額療養費・高額介護サービス費などで負担が軽くなる部分を先に押さえておきましょう。
- わからない点は、市区町村や地域包括支援センターにも相談しましょう。
お金が動かせなくなる前の備えとしては、認知症の親の口座凍結対策も知っておくと役立ちます。遠距離での介護の負担軽減は遠距離介護の疲れを減らす方法にまとめています。
まとめ
親の介護・医療費の不安は、「公的制度でどこまで軽くなるか」を先に確認し、足りない部分や家計全体の見通しをFPの無料相談や公的窓口で整理する、という順番で考えると、落ち着いて向き合えます。無料相談を使うときは、その場で契約せず、まず公的制度を確認することを忘れないようにしましょう。
次に読む記事:
よくある質問
親の介護や医療のお金について、FPの無料相談では何を相談できますか?
親や自分の収入・年金・支出・資産の全体像の整理、公的制度の使い方の確認、費用の見通しや支出の優先順位、将来の資金計画の立て方などを相談できます。特定の保険商品を勧めてもらう場ではなく、お金の全体像を一緒に整理する窓口と考えるとよいでしょう。
FPの無料相談は、なぜ無料なのですか?注意点はありますか?
無料相談の多くは、保険など金融商品の仲介・販売によって運営費用がまかなわれています。相談の流れで商品の提案を受けることがあるため、その場で契約せず一度持ち帰って検討し、まず公的制度で軽くなる部分を確認することをおすすめします。
相談の前に、何を準備しておけばいいですか?
親(自分)の収入・年金・おおよその資産、医療や介護の現状(通院状況・要介護度などわかる範囲で)、「何を解決したいか」をざっくり用意しておくと、相談がスムーズです。
医療費や介護費の負担を軽くする公的な制度はありますか?
高額療養費制度(医療)、高額介護サービス費(介護)、高額医療・高額介護合算療養費制度(両方の合算)などがあります。上限額や基準額は所得・年齢で異なり、改定もあるため、最新の内容は厚生労働省のページやお住まいの窓口でご確認ください。
FPの相談先は、どう選べばいいですか?
特定の金融機関に偏らない中立的な立場か、相談員の資格(FP技能士・CFP・AFPなど)、対面やオンラインなど相談しやすい方法を選べるか、そして「なぜ無料か」の仕組みを理解しておくことがポイントです。公的な窓口(地域包括支援センターや市区町村)も最初の相談先として活用できます。
